乳がんが再発し肺転移したと知った時は非常にショックだったけど、それよりもずっと気が重かったのが両親への報告。
初発の時だって親に伝えるのがムチャクチャしんどかったのに、治療がエンドレスとなる再発報告はその何倍もしんどい。
許されるのなら親には内緒で再発治療をしたい。
初発の時は実家暮らしだったけど、再発の時は実家を出ていたから内緒にしようと思えばできなくもない。
でも私の住んでるアパートと実家は近くて、こちらからご機嫌伺いに行ったり、お呼び出しを受けたりして頻繁に会っていたので、多分隠し通せないだろうなぁ。
そう思って、両親に伝えることにしました。
だって再発治療一発目は、ドセタキセル+ハーセプチンで坊主生活決定。更には眉毛・まつ毛も抜けちゃうしね。
年に数回会うくらいなら『イメチェン』とか言って誤魔化しがきくかもしれないけど、月に何回も会ってたら流石に黙っているのは無理。
なので治療が始まる前に両親に報告することに決めました。
人生で一番気が重ーい報告の日、私はお土産にドーナツを買って実家に向かいました。
いつもみたいに雑談をして、ドーナツを食べて、話が途切れたところで私は乳がんが再発した事を伝えました。
両親のハッと息をのんだ顔、今でも忘れられないな~。
結婚はしない、子供も産まない。しかも両親より先に逝くかもしれない。
どうしようもない親不孝っぷりに泣けたよ。
今度のことなど夜遅くに話が終わり、帰ろうと外に出るといつの間にか雨が降ってました。
そんな中、私を見送るために外に出てきてくれた両親。
暗く雨の降る中、傘もささずに私を見送る両親の姿はきっと一生忘れられない。
あの時は親に申し訳なかったし、なんで私が……って思たもんだけど、5年も経つとガンを患ったのは私のせいじゃないと開き直るし、なるようにしかならんとジタバタしなくなってくる。
あぁでも、流石に今年受けた肺の手術はちょっとビックリだったかな?(笑)
でもあの時考えていたよりは、ずっと元気に楽しく毎日暮らしているのであります。