治療フルコース後の肺転移
『抗がん剤治療をしても再発した』なんて書いちゃうとこれから治療が始まるって人には不安にさせるかもしれん。
でも書いちゃおう(笑)
私は乳がんと告知されて手術をし、抗がん剤（EC）を投与し、放射線治療を受け、ホルモン薬を服用した。
あ、ハーセプチンも投与したな。
手術で画像上確認できる腫瘍は全て取り除くことはできたけど、全身に散らばった乳癌細胞がどこかで根を張らないようにするためだ。
なのに、再発。
乳がん告知から約5年後に肺転移してしまった。
あの努力は無駄だった……と凹むかといえば、そうでもない。
今振り返ってみても、あの治療を無駄だとは思ってないんだな、これが。
抗がん剤治療を選ぶ
人生初の抗がん剤は、なかなかの強敵。
それは当たり前よね。
だって人生初の体験ですもの。
ECさんは点滴直後から車酔いみたいな気持ち悪さがあり、投与から三日間は起き上がるのが辛いくらいダルい。
そして脱毛もする。
回を重ねるたびに対処法は分かってくるんだけど、初回はなかなかヘビーで御座いました。
あれ……私、これを続けられるかな？
なんて思いつつ2度目を受けに行った日、主治医に聞かれたんだよね。
「どうする？ このままECを続ける？」って。
この時「止める」と私が言えば、主治医は「あ、そう」とあっさり抗がん剤治療を中止してくれたと思う。
私の主治医、そういう人なんで（笑）
だから私が嫌なら、止めていいんだよね。
でもこの時思ったのは、多分やっておかないと後悔するだった。
もし再発した時、治療を止めてしまってたら、この時の決断を死ぬほど後悔するだろうなと。
もし私が「なんだ……治療してもしなくても再発するなら、しないほうがマシっじゃん！」と思える人間なら中止したんだろうけどね。
怖がりなので、それが出来なかった。
現在の私は「アレだけやって遠隔転移したんならしかない」と納得し、受け入れてる。
そういう性格なのよ。
だから私は遠隔転移したけれど、初発での治療を無駄だとは思ってません。
今の心の平和は、あの時の選択があったからだと思うので。
でもね、同時に無治療を選べる人が羨ましくもある。
私にその度胸があればな～。
まぁ、治療の選択は人それぞれよね。
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